GUN

「確かにな。」


「そうよ。どれだけ抵抗しても人は死ぬわ。だいたい、医療魔法がなまじ優秀だと、みんな健康管理を怠りすぎなのよ。病気になってから、医者にかかるのではなく、まず病気にならない努力をして欲しいわ。」


 はいはい。


「だから、自分が抜けても問題ないというコトか?」


「そういうこと。以上、医療に関する話はお終い。」


 そうだな。


 そもそも、俺たちは現代医療のあり方を語るために、このレストランに来たのではない。


 議論の焦点は、このグストとララの間に座り、美味そうにスープをすすっている、女の子をどうするかについてだ。


「・・・よく食べるわね・・・。」

 
 ララの言葉。


「成長期だからな。」


 そういう言葉は知ってるんだな、お前。


「結局、水掛け論か・・・。」


 極論を言えば、ララが引き取るがグストが引き取るか・・・。


 そんなの言い争ったところで結論は出ない。


 こんなことになるのなら、誘わなければ良かったと、今さらながらに後悔する。


 やはり、あの時俺は口が滑ったのだ。


「なぁ、二人とも、私が邪魔なのか?」


 リンが二人の顔を覗き込むように、たずねてくる。


 !しまった!


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