GUN
「はい、決まり。拳銃をこちらによこしなさい。」
それを見ていたララの言葉。
つまり、今の言葉で、ララはリンを預かるのはグストで、その銃を撃つのは自分だと判断したのだろう。
「何を言ってる?リンの言葉を聞いてなかったのか?死ぬのは、良くないんだ。」
だから、ララも生き残らなくては意味がないだろう。
「そんな、子供の言い訳が・・・」
「子供の言い分だからな。」
「そうだぞ、ララも死ぬのは良くない!」
さすがにリンはララに抱きはしなかったが、指差して注意された。
「あきれた・・・本当に、何とかするしかなさそうね。」
ララは、大きくため息をつく。
まったくだ。
リンを連れて歩いていては、旅の目的を見失ってしまう。
純真無垢、天真爛漫、そんなリンは、地獄を見てきたグストやララにとって、まぶしすぎて直視できそうもない。
出来ることなら本当に預けてしまったほうが良さそうだ。
「あ、ラグストールのおっちゃんだ。」
さて、どうしたものかと考えていると、リンがレストランの外から知ってる顔を見つけたらしく、大きく手を振った。
どうでも良いが、いい加減離れろ、暑苦しいぞ。