GUN
「ギルのヤツ、捕まったのか?」
リンさん、今さらですか?
「そうだよ・・・しかも、下手したら処刑されるかもしれないんだ・・・。」
「!」
「は?」
「・・・どうした?二人とも?」
ララとグストの驚いた顔に対して、リンが、よく分からないという顔を浮かべる。
「ギル君って、あなたたちの会話から察すると、このラグストールさんの息子さんでしょ?いったいいくつよ?」
ララの質問。
「確か、今年で9歳になる・・・あぁ、ギル・・・。」
顔をうつぶせて頭を振るラグストール。
冗談。
「子供じゃないか!処刑だって、何を考えている?その司法官?」
いくらなんでも、そんな処置ありえない。
戦時中ではないんだ。
確かに、家を焼いてしまったこと、人を殺してしまったことは償わなければならない罪かもしれないが、それでも処刑はない。
彼には彼なりの理由があるのだ。
「仕方ないんだ、家を二件も焼き払い、この子は危険だ、処刑するしかないと司法官が・・・」
そんな厳しい処罰を下すなら、なぜ一件目の事件のときに、もっと厳しく取り締まらなかったのか?
一件目のときのギル君の処罰は、厳重注意。
そして、二件目は処刑。
ありえない処罰だ。