GUN

「分かった。信じよう・・・英雄の言う言葉だからな・・・」


 ・・・・・・・・そうだな。そうしてくれると助かる。


「だが、もしかしたらだ。もう二度とお前とは会えないかもしれない。」


 勇者が辿る道は、必ず栄光に満ちているものではない。


 4英雄が辿った道は、修羅の道だった。


 6英雄が辿った道は、破滅の道だった。


 だったら、もし俺たちが英雄だとしたら、その道はどこに向かうというのだろうか・・・。


「・・・・かまわねぇよ・・・生きて、幸せにさえなってくれたらな。」


 親が子に思うことは誰だって一緒だ。


 生きてさえいてくれればいい。


 だから、俺もリンをどうにかしたいと、考えた。


 『子供はいいものだよ』


 ・・・そうだな。ドクター。


 その気持ち、何となく分かる気がする。


「俺は、ホテルに戻る。一応、ギルにあったら・・・」


「分かってる。必ず伝える。そして、できるなら、お前の元に送り届けよう。」


 それについては全力を尽くすつもりでいた。


「わかった。」


 それだけを言い残すと、ラグストールは、そこから去って行った。


「あんな、無責任なことを言うなんて・・・」


 ララがその会話を聞いて、ため息をつくが・・・。


「無責任じゃないさ・・・。」


「うん、ギルは助かるぞ。絶対。」


 なぜか、グストとリンには絶対の確証があった。


 それが、どこから来るものかは分からないものだったが・・・。




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