水玉カチューシャ

〜古傷〜


驚いた。


ただ、それだけだったんだ。




「亜優??」



呟いてしまった。


みゆの居る前で。


原 亜優は
俺の従妹。


同じ年に生まれた、従妹。



でも、一つだけ
忘れがたい過去があった。






みゆにも
言ってない過去。


それは……、



4年くらい
前の事。






まだ
抱えていた傷。


亜優の目を見て
分かったんだよ。




あの時も
同じ目をしていたんだ。













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