水玉カチューシャ

「姉ちゃん、
貴君………、」




家に戻ると
妹が貴の事を聞いてきた。




でも、放心状態のウチの顔を見て
すぐに口をつぐんた。






何も
浮かばない


何も
出てこない


何も
分からない




「貴………??
居ないの?」



ヤダよ……。



一人で逝っちゃうなんて酷いよ。





「もう、
貴なんて
大ッ嫌い!!!」




叫ぶより他無かった。












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