最初で最後の手紙



前に居たお母さんが後ろを振り向く。


「明音にはきょうだいがいるのよ」

「きょうだい???」

「そうよ。あなたにお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるのよ。お姉ちゃんって言っても双子よ」



お兄ちゃんとお姉ちゃん…

今まで一人だったあたし。

そんなあたしにきょうだいが出来る…


しかも、双子!?

あたしと生年月日も血液型も苗字も親も一緒の子!?



不安になってきた。




「大丈夫よ!安心して!さっ、中入りましょ。」



お母さんがドアを開ける。


ガチャ





.
< 16 / 134 >

この作品をシェア

pagetop