最初で最後の手紙





「い、家が…………燃えてる。」




目が点になった。





はっ!!
お父さん!?!






あたしは、持っていた鞄を落として、皆が集まる方へ行った。


警備員が入らないようにバリアーしていた。




「中村さん!!この荷物……誰のでしょうか?」


はっ!それ、あたしの!!


「何処に落ちてた?」


「南側です。」


南側は、あたしの部屋がある。





「その荷物あたしのです!!!」


消防隊の人があたしを見る。


「君のか……じゃ、ここ君んち?」

「……はい」



絶対にこの人は、

こんな子供がこんな時間にここに居るんだ?

って思っただろう。





思わないほうが
おかしい。








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