最初で最後の手紙




バシッ


「……ッ」


奏に殴られた。


こうなるのは、当たり前だよ…
男の殴り合いに入ったんだもの。



「明音!!」

「明音ちゃん!!!!」


皆あたしを心配してくれる。


「奏!」


奏は、一人帰って行く。


「お兄ちゃん!!」


初音が叫ぶ。
奏は、歩いて去って行った。


「明音ちゃん、血が…」


あたしは、口に手をあてる。

手に血がついていた。


久しぶりに殴られたな。


なんて呑気に思う。






.
< 86 / 134 >

この作品をシェア

pagetop