紙飛行機




だけど、その人を見つけることが出来ない。


いや、見つけようとしていないっていうのかな。


偶然、あくまで偶然その人と出逢いたい。


そういう約束だったから。


約束は守る為にあるでしょ?


だから私はあくまで偶然日本に帰ってきてあくまで偶然この高校に入った。


「ま、それもあくまで偶然を装ってるだけなんだよね」



今いるここは私の特等席。



屋上の死角にあたる場所。



意外に眺めが良くて、すぐ下が玄関になっているから生徒の出入りがよく見える。





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