涙の真実
そういや…
先生の娘さん、来るのかな
不思議と、そんなことが頭をよぎった
「どこに行くんだぁ?」
「オヤジ!」
家の玄関を出るのと同時にオヤジが家に帰ってきた
「仕事は?」
「一段落ついた。何時に帰ってくるんだぁ?」
オヤジは、いつも俺に何かを聞くとき語尾が優しい
…っていうかヘニャヘニャしてる
「遅くても6時には帰るよ」
「そうか。じゃ、久しぶりに親子で飯でも行くか!」
「あぁ。」
「早めに帰ってこいよ!」
「いつも遅いヤツが言うな!」
「それは言わない約束だろぉ?行ってらっしゃい!」
「行ってきます。」