涙の真実
「じゃ、またね〜。」
日が暮れ初めた幼稚園は少しずつ声が少なくなってきている
「…遅いわね」
「娘さんですか?」
「えぇ。何してるのかしら」
先生の娘さんが来るって言っていた時間から二時間ほど過ぎた
「俺、探しに行ってきます」
「いや、来たわ」
先生が指差した方向を見ると顔見知りの顔があった
「お母さん!ごめん、ちょっと遅れちゃったね。」
「心配してたのよ、前話してたでしょう?白神翔太君。」