整形通販
『見ていい?』

私が尋ねると、未来はコクン、と頷いた。

ガサッと開けた。
中には一枚の紙が二つに折って入っていた。
私と秋子はその紙を見た。
そこには

【整形通販 注文書】

と書かれていた。

私は目を丸くした。

『…これ?』

「今朝、このカタログが私の部屋に置いてあって…」

続けて一冊のカタログをテーブルの上に置いた。

その本は表紙にきれいな顔の男女とスタイル抜群な男女が数人のっていた。

ただのファッション雑誌かと思い中を見ると、どうもそうではない。

人の顔の写真が何パターンものったページや、足、手、目、内蔵までの写真がのってるページもある。
横には番号、値段がのっている。
値段は高いものは0が見たこともない数だが、安いものはおこずかいでもなんとかなりそうだ。

「イタズラにしては手がこんでるわね…」

秋子が言った。

「…家の誰かが私の部屋に置いたのかと思って聞いたんだけど、誰も知らないって…」

『じゃあ誰が置いたの?』

「…わからない。けど、私………」

長い沈黙。
嫌な予感がした。

「私、顔を、これで買おうと思ってるの!」
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