【企】伝えて、スキ。
―ピーンポーン…
『開いてる』
インターホンから聞こえてくる、アキの声。
少~しだけ眠そうな声。
おじゃまします、と言って玄関の扉を開くとアキがいた。
「おはよう」
「はよ」
それから私はキッチンに通された。
持ってきた材料を置くと、アキにいきなり抱き締められた。
「アキ…?」
どうしたのかな。
いつもなら、すぐ抱き締めたりしないのに…
私が、どうしたの?って聞こうとした瞬間、アキの携帯が鳴った。
―ピロリロリ~ン ピロリロリ~ン…
「アキ…鳴ってるよ、電話…」
そういうと、アキはため息をついて、電話に出た。
どうしたの…?
なんか…不安だよ…