【企】伝えて、スキ。





―ピーンポーン…





『開いてる』




インターホンから聞こえてくる、アキの声。




少~しだけ眠そうな声。





おじゃまします、と言って玄関の扉を開くとアキがいた。




「おはよう」




「はよ」




それから私はキッチンに通された。




持ってきた材料を置くと、アキにいきなり抱き締められた。




「アキ…?」




どうしたのかな。




いつもなら、すぐ抱き締めたりしないのに…




私が、どうしたの?って聞こうとした瞬間、アキの携帯が鳴った。




―ピロリロリ~ン ピロリロリ~ン…





「アキ…鳴ってるよ、電話…」




そういうと、アキはため息をついて、電話に出た。




どうしたの…?




なんか…不安だよ…





< 12 / 21 >

この作品をシェア

pagetop