【片想いの体温】
先生は号令と共に授業を始める。

“ルミちゃんと先生が・・・・

 ルミちゃんとせんせいが・・・。“

私は黒板前に立つ先生を相手に、
ぼんやり空間を見つめながら想像と戦い始める。




“先生はルミちゃんを今は見ないけど、
 意識して見ないようにしてるのかな。

 ・・・って事は、ルミちゃんロストヴァージンしたって事?

 初めての先生は手代木先生って事??
 
 ・・・マジうらやましい!

 手代木先生もてるだろうから、いっぱい経験ありそうだなあ。

 私も先生がいいなあ・・・。

 イヤッ、待てよ。そうしたら柏田君はどうなるの? 

 ところで柏田君は経験あるのかな ・・・“



私は柏田君に視線を向ける。




“私達が高2のバレンタインから付き合い始めてるから、
 その前に!・・・ん~っ、ないな。

 先生と生徒なんて劇的よね。

 ルミちゃん、先生に腕枕とかしてもらったのかな。

 って事は、キスもしたんだよね。

 先生とのキスって、きっと映画みたいなんだろうなあ・・・。“



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