【片想いの体温】
高1 ―春から初夏へ―

~夏恋の話~1

高校に入学して、ルミちゃんと同じクラスになった。

席も私の後ろ、そして一番後ろがルミちゃんだった。




5月の中間テストが返された時、私は40点以上の教科が無かった。

各教科の先生より、クラスの平均点が発表されたが
1教科を除いて全部70点以上だった。



“どうしよう・・・。”



このA高は割りと設立の新しい高校で、
共学で、先生の年齢が若い。

そのせいか過ぎた厳しい校則も無く、
女子の制服も可愛かった。

ただ、レベルの高いことでも知られている県立高校だった。



私は滑り止めの私立女子高が受かったのと同時に、
第一希望の高校をA高に変更した。

中学の担任の先生からの

「ギリギリだ。受かっても厳しいぞ。
 当初のB高にした方が良い。」

との反対を押し切り、合格した。


合格直後も担任の先生から心配された。



両親は単純で、この名前の知れたA高の合格を
心から喜んでくれた。

私は友達に自慢だった・・。





< 17 / 33 >

この作品をシェア

pagetop