善と悪の狭間で・・・
2.穏やかな日々

 「いらっしゃーい。」


店の扉が開き、カランカランと言う甲高いベルの音と共に威勢の良い声が店内に響いた。


ここはとある町にある『LILI』と言う名の小さなレストラン。




そのレストランの中、ブルーのワンピースを着た少女が、胸までの柔らかそうなピンクの髪を揺らしながら机を拭いていた。



店に入って来た客に挨拶し笑顔を向ける彼女。





 「あら、ヴェルにコウにリョーちゃん。いらっしゃい。」


やって来た客を知っているようで、少女は笑顔で迎え入れる。


彼女の言葉に対してリョーガが何か言っていたが、皆それはスルー。





 「あら?お友達?可愛らしい子ね。」


 「ジゼだ。」


3人の後ろから遠慮がちに店に入って来た少女を見てそう言うと、いらっしゃいと微笑み一言。


彼女の問いには椅子に腰掛けたヴェルディが答えるのだった。






 「はじめまして、ジゼルと申します。」


 「ジゼちゃん。私はここのオーナーのクレア、よろしくね。」


紹介されたジゼルは少女に頭を下げ、少女クレアは柔らかく微笑み自己紹介。


握手を交わすと、ジゼルを席へと案内する。





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