∞いちしのはな∞
◇
昨日、物凄く疲れた顔で帰って来たトモは
今朝もまだ寝室から出て来ない。
脱ぎ捨てた彼女のデニムから、カサカサと銀色のゴミが落ち
それが安定剤を包んでいたものである事に気づき
僕はまたしゃがみこむ。
カーテンを開ける前のリビングは、強い外の日差しを遮り
やんわりとした橙色を漂わしている。
彼女になにがあったのか
其れすらもう聞けない程に距離が開いてしまった。
荒々しく薬を取り出し飲んだんだろう。
包みはくしゃくしゃになっていた。
苦しかったんだろう。
僕は其れを握り締める。
きつく、握り締めた。
今朝もまだ寝室から出て来ない。
脱ぎ捨てた彼女のデニムから、カサカサと銀色のゴミが落ち
それが安定剤を包んでいたものである事に気づき
僕はまたしゃがみこむ。
カーテンを開ける前のリビングは、強い外の日差しを遮り
やんわりとした橙色を漂わしている。
彼女になにがあったのか
其れすらもう聞けない程に距離が開いてしまった。
荒々しく薬を取り出し飲んだんだろう。
包みはくしゃくしゃになっていた。
苦しかったんだろう。
僕は其れを握り締める。
きつく、握り締めた。