放課後の寝技特訓・熊田先輩の横四方固め
二時間目が終わると、俺は再びトイレットの前で張り込みを開始した。

さっきは遠山くんのトリッキーな行動のせいで、チョリソーチェックできなかったし。
四時間目の水泳の着替えが、山場となるのだろうが、それまでに出来るだけ多くのチョリソーをフォローしておきたい。

それにしても、遠山くん。まさか帰国というか、帰宅しちゃうとはな。
ちょっとやりすぎたかな。
でも上履きの茶色い染みをなじられるよりは、いくぶんましだったんじゃないだろうか。

キム・○ョンイルコールと、う○こコール。
はたしてどちら選ぶのが正しかったのか。

考えてもみても答えは出ない。

“人は一つの未来しか選択出来ぬ存在なのだ”

そんな哲学的な言葉が頭に浮かんでくる。

良いフレーズだ…。

こういう事をサラっと言えたら、頭良さそうな感じがする。

携帯にメモしておくかな。

せっかくこんな良い言葉を思いついても、俺はすぐ忘れちゃうからな。
なんかの機会に亜希に聞かせて、感心させよう。

え〜と、携帯、携帯。

ひ・と・は・ひ・と・つ・ね・いや、“ね”じゃなくて“の”だな。の・み…。

うん!?

来た!ターゲット発見!

アニメオタクの仲良し三人組がトイレットに入った!!

悪いがおまえらのチョリソー、この俺がチェックさせてもらうぜ!
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