真面目すぎるあなたへ
それから私と永佑は
お互いの住所を交換した。
そして私は永佑に
手紙を書いた。

その中に修学旅行で買ったストラップを入れた。

この時私は、まだ永佑に
自分の顔を見せてなかった。
写メ送るのが嫌だったし
プリクラも今みたいに待ち受けにできる機能がなかった。

だから、この機会に
私は小さなプリクラを
プロフィールの写真欄の
場所に貼った。

今は携帯でプロフィールを作ることが出来るけれど
小学校に流行った
サイン帳というものを書いた。

手紙の返事を期待して
私は永佑の分まで
サイン帳の紙を入れた。


2枚分の手紙と
2枚のサイン帳。

そしてストラップを入れて封筒を閉じた。


<返事が返ってきますように>
そう思ってポストに入れた。
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