オフサイド
「恵介もいるし、ちょうどよかった。来週、裕也が帰ってくることになったよ!」

「えっ……裕也が?」


ドクン…ドクン…ドクン…… 

たちまち胸が激しく高鳴り、息をするのもやっとだった。


裕也が帰ってくる――…。 

裕也に会える――…。 




「菜摘、よかったね」


由香里の声など、遥か遠くに聞こえる。


嬉しさと驚きとで、暫くの間、放心状態に陥った。



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