オフサイド
オレンジ色の光が差し込む部屋の中で、瞼を閉じると、そのまま眠りに就いた――。








「……菜摘!菜摘、起きなさい」


騒がしい声が耳元で聞こえ、うっすらと目を開けると、眩しい光とともに、その先にはエプロン姿のお母さんがいた。 



「今、何時?」


「8時よ」


「8時って……
えっ!?まさか、朝なの?やだ、マズい!」


慌てて、飛び起きた。



「何、バカなこと言ってるのよ!夜に決まってるじゃない!制服のまま寝たからスカートが皺だらけよ。晩ご飯できてるから早く着替えて下りていらっしゃい!」


部屋のカーテンを閉めながら呆れたように話すお母さんの顔をボーッと眺めた。 



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