オフサイド
「あっ!菜摘、こっちこっち!」
手招きする有美に頷き、そばに駆け寄った。
「遅くなってごめんね。
あれ?修くんも来てたの?久しぶりだね。薫はまだ…?」
「薫は少し遅れるって、さっき連絡あったよ!」
「そうなんだ」
ペットボトルのコーラを飲み干した修くんは、ゴミ箱にそれを押し込むと、笑いながら私のそばにやってきた。
「久々に部活が休みだから俺も来ちゃったよ!今日は楽しもうね」
「うん!」
茶目っ気たっぷりの修くんに、緊張が解れ、自然と笑みが零れる。