オフサイド
「それに……この海も空も辿っていけば、ひとつに繋がっているだろう?だから俺たちはいつも一緒だよ!」
「………」
「そんな顔すんなよ!一生の別れじゃないんだから」
「だって……」
次、いつ会えるかも分からないんだよ。
そんなの、辛いよ……。
「淋しくなったらこの海を見に来たらいい。来れないときは、空を見上げろよ。俺も九州から同じ空を見上げてるから」
「裕也……」
零れ落ちそうになる涙をぐっと堪え、どこまでもどこまでも果てしなく広がる海と空を眺めた――。