オフサイド
榊くんとのことを誤解した奈緒は、取り巻きとともに、あからさまに嫌がらせをしてきた。
『遠距離の彼氏がいるのに、純情ぶって二股している軽い女』
『誰にでもいい顔して、すぐにヤラせる女』
これが私に付けられたレッテル。
何を言っても信じてもらえなくて、針のむしろのような毎日。
自分も巻き込まれるのを恐れて、徐々に私と距離を置くようになった友達。
正直、学校に行くのが辛かった。
それでも、裕也のいる病院にいるときだけは、嫌なことから全て解放されて幸せだった。
でも……裕也には、こんなこと話せなかった。
話せば、裕也のことだから心配するだろうし、リハビリに専念しているのに迷惑を掛けてしまう。
何より、私たち二人の間に罅が入るような気がして。
病院での二人だけの時間を大切にしよう――そう心に誓った。
おかげで、今まで離れていた分、裕也と過ごす日々は愛おしく、かけがえのない時間となった。
『遠距離の彼氏がいるのに、純情ぶって二股している軽い女』
『誰にでもいい顔して、すぐにヤラせる女』
これが私に付けられたレッテル。
何を言っても信じてもらえなくて、針のむしろのような毎日。
自分も巻き込まれるのを恐れて、徐々に私と距離を置くようになった友達。
正直、学校に行くのが辛かった。
それでも、裕也のいる病院にいるときだけは、嫌なことから全て解放されて幸せだった。
でも……裕也には、こんなこと話せなかった。
話せば、裕也のことだから心配するだろうし、リハビリに専念しているのに迷惑を掛けてしまう。
何より、私たち二人の間に罅が入るような気がして。
病院での二人だけの時間を大切にしよう――そう心に誓った。
おかげで、今まで離れていた分、裕也と過ごす日々は愛おしく、かけがえのない時間となった。