オフサイド
この間から修くんの様子がおかしい。


なんなんだろう……?


気になりつつも、理由が見つからず、モヤモヤした気持ちのまま、病室までやって来た。


「こんにちは〜!」と挨拶し、奥のベッドまで進むと、南側の窓からは、温かい陽射しが差し込んでいた。


遠くに見える黄色い電車。   高架下に広がる神田川。


それは、穏やかな時間だった。


パイプ椅子に腰を下ろすと、がらんとしたベッドの上に横たわる雑誌やマンガ本が目についた。


どんなの読んでいるんだろう…?まさか、エッチな本とかあったりして?



気になり、手を伸ばしパラパラ捲ると、どれもサッカー関連のものばかりだった。


裕也らしいな……。


誰もいない病室でクスッと微笑んだ。




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