オフサイド
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今から一年前


転校する裕也と最後に会った日―それは、真冬の寒さが身に凍みる12月の中頃のことだった。 


地元を離れ、九州の名門サッカー部を受験するために転校することを決めた裕也。


それを知らされたのは、それより数ヶ月前の夏休みのことだった。


中学3年間、ずっと想いを寄せていてくれたこと。


自分の夢を叶えるために、地元を離れること。


そんな気持ちを包み隠さず話してくれた裕也。


その気持ちに応えようと、自ら遠距離恋愛を望んだ私。


でも……




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