オフサイド


――その日も突然だった。


家で寛いでいたら、近所のコンビニに呼び出され、私はそのままの格好で手袋だけ嵌めて出掛けて行った。


そこに待ち受けていたのは直人。そして……裕也の二人だった。 



今、置かれたこの状況を理解できない私は、二人の顔を交互に見渡した。 



笑っている直人。 


俯き、生気を失くした裕也。


「はい、俺の勝ちね!約束通り1000円もーらい!」



身体中に張り巡らされた神経という神経が、ビリビリと動き出す。 



これは、な…に……?





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