オフサイド
自転車に乗って向かった先は、裕也との思い出の場所。


なんとなく海が見たくなって、海岸沿いの道を自転車で走り抜けた。 



高架下を抜け、下り坂をピューっと下りていくと、眼下に太平洋が広がった。 


「うわぁー!最高!!」



耳がキーンと鳴るくらい、寒さが押し寄せるけれど、

広がる碧い海を見ると、不思議と心が落ち着く。



冬とはいえ、穏やかな海。


汽笛を鳴らしながら行き交う船を遠くから眺めた。 




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