オフサイド
海岸まであと5分足らず。

この景色に満足しながら、さらに自転車を扱ぎ続けた。 



―――…あっ! 



裕也と待ち合わせをしたコンビニが目に入り、急ブレーキをかけた。 



急に思い立って、そのまま裕也の家まで自転車を扱いだ。 


海沿いの道から一本奥まった住宅街。


似たような家が並ぶその一角に、裕也の家はあった。


低いブロック塀に囲まれた、白壁のオレンジ色の屋根が目印だ。


花好きと見られるお母さんの手入れの行き届いた庭が見える。




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