オフサイド
――と、自宅前の私道で、器用にボールを操る男の子がいた。 


小学生くらいだろうか……? 


少し大きめの黒いプーマのジャージを着たその子は、熱心にリフティングの練習をしていた。



……巧い! 


素人の私の目から見ても、見事なボール捌きだった。


あまりの技巧さに、食い入るように彼を見つめた。 






「翔也、暗くなってきたからそろそろ家へ入りなさい!」



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