オフサイド
「ねぇ、来週、暇?」
「来週?特に用事はないけど。なんで?」
「じゃ、菜摘も一緒に行こうよ」
「えっ?やだよ、そんなの。二人の邪魔になるだけじゃん!」
「和也くんに頼んで、誰か誘ってもらうよ。Wデートしようよ!」
薫は、裕也と別れてから彼氏である田口くんの友達を何人か紹介してくれた。
ボロボロになった私を、薫なりに助けようとしてくれたのだろう。
でも、肝心の私がその気になれなかった。
メルアドの交換をするものの、二人きりで会ったり、付き合うまでに発展するようなことはなかった。
――できなかった。
「ねぇ、じゃあさ、榊くんが一緒ならどう?お互い気心も知れてるし、誰も気を遣わなくて済むから。」
「えっ…」
久しぶりに聞く榊くんの名前に、胸の奥底がビクンと飛び跳ねた。
「来週?特に用事はないけど。なんで?」
「じゃ、菜摘も一緒に行こうよ」
「えっ?やだよ、そんなの。二人の邪魔になるだけじゃん!」
「和也くんに頼んで、誰か誘ってもらうよ。Wデートしようよ!」
薫は、裕也と別れてから彼氏である田口くんの友達を何人か紹介してくれた。
ボロボロになった私を、薫なりに助けようとしてくれたのだろう。
でも、肝心の私がその気になれなかった。
メルアドの交換をするものの、二人きりで会ったり、付き合うまでに発展するようなことはなかった。
――できなかった。
「ねぇ、じゃあさ、榊くんが一緒ならどう?お互い気心も知れてるし、誰も気を遣わなくて済むから。」
「えっ…」
久しぶりに聞く榊くんの名前に、胸の奥底がビクンと飛び跳ねた。