オフサイド
「ね、いいでしょ?
たまには、ストレス発散しないと身体によくないよ!」


「でも……」


♪キーンコンカンコン……♪


タイミングよく予鈴が鳴り、そこで話が中断した。 


仕方なく、雑誌を薫に手渡すと、教卓に一番近い自分の席に戻った。


榊くん、か……。 


今さらどんな顔をして会えばいいんだろう。 



榊くんは何も言わないし、何も聞いてこないから、余計不安なんだよな。 



私が意識し過ぎなのかな?   自分でも正直よく分からないんだよな…榊くんのこと。



授業中も、ずっと上の空だった。




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