オフサイド
「元々、運動は好きだったし、その頃、練習は楽しかったよ。上級生にも可愛がってもらったし、一人っ子の俺にしたら、家でばあちゃんやお袋と遊んでいるより何倍も楽しかったからね」
私には弟が一人いる。
時々、憎たらしいことも言うけど、ずっと姉弟仲良くやってきた。
少しでも私の元気がないと弟の勘が働くのか、大輝なりに励ましてくれることもある。
親とはまた違う、姉弟のよさ。でも、榊くんは一人っ子。
一人っ子の寂しさはよく分からないけど、きっと人には言えないこともあるんだろうな……。
「俺さぁ、こう見えて結構負けず嫌いなのね」
「えっ?」
「意外かもしれないけど、やるからには一番になりたくて、こっそり練習するタイプ!
人に『頑張ってるね』とか言われるのが嫌なんだよね。人に頑張ってるところを見られるのも、ね。
だから、ユースでも絶対にレギュラー獲ってやる!と思ってたから、学校へ行く前も帰ってきてからも、暇さえあればボールを蹴ってた子どもだったよ」
おどけて笑う榊くん。
普段はクールに見えるけど、実は内に秘めているものが熱くて、そんな榊くんから目が離せなかった。
私には弟が一人いる。
時々、憎たらしいことも言うけど、ずっと姉弟仲良くやってきた。
少しでも私の元気がないと弟の勘が働くのか、大輝なりに励ましてくれることもある。
親とはまた違う、姉弟のよさ。でも、榊くんは一人っ子。
一人っ子の寂しさはよく分からないけど、きっと人には言えないこともあるんだろうな……。
「俺さぁ、こう見えて結構負けず嫌いなのね」
「えっ?」
「意外かもしれないけど、やるからには一番になりたくて、こっそり練習するタイプ!
人に『頑張ってるね』とか言われるのが嫌なんだよね。人に頑張ってるところを見られるのも、ね。
だから、ユースでも絶対にレギュラー獲ってやる!と思ってたから、学校へ行く前も帰ってきてからも、暇さえあればボールを蹴ってた子どもだったよ」
おどけて笑う榊くん。
普段はクールに見えるけど、実は内に秘めているものが熱くて、そんな榊くんから目が離せなかった。