オフサイド


休憩が終わり、残りのバイト時間まで客の対応をしていると、見慣れた顔ぶれが店にやってきた。


「よっ!ちゃんと仕事してるか?」


修くんと真吾くんだった。

「やってるよー!今日もめちゃくちゃ忙しかったんだから。かなり働いたよ!」 

「お疲れさん。今日は何時までバイトなの?」 


「5時だよ。あと10分で上がり」 


「そっか。なら一緒に帰ろうぜ!俺たち、そこで立ち読みしとくから」 


「えー、立ち読み?買ってもらわないと店としては困るな」 


「菜摘ちゃん、売り込むのうまいねー」


「まぁね」


そんなやり取りをしているうちにあっという間にバイト終了の時間を迎えた。 


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