オフサイド
迫り来る『卒業式』や『謝恩会』。
裕也のいない行事はどこか寂しくて、物足りなかった。
でも、新しい土地で頑張っている裕也の姿は、私にも元気を与えた。
残された中学生活最後の日々を惜しむように、みんなで思い出作りに励む毎日。
『五年後の自分へ』と題された手紙を書き、タイムカプセルにしたためた。
開けるのは、五年後の同窓会。
20歳の成人式に決まった。
いつの間に用意したのだろう。
先生は裕也の手紙も一緒にタイムカプセルに収めた。