オフサイド
ポツリと落ちた涙の滴が、アルバムを濡らす。
やっぱり、このまま別れるなんて嫌!
ちゃんと会って“サヨナラ”を言いたい。
最後くらい、我儘言ってもいいよね?
ベッドの上で膝を曲げ、体育座りした私は、ようやく決心がついた。
やっぱり、明日行こう。
――後悔しないために。
何もしないで後悔するよりも、絶対そっちの方がいいよね。
アルバムをパタンと閉じ、決意を新たにすると、スタンドの灯りを消し、遅い眠りに就いた。