オフサイド
カラオケ大好きのノリノリの薫は、お目当ての榊くんの存在を忘れたかのようにキャッキャッ…と声を弾ませていた。
「薫、本当にいいの?一人で大丈夫?」
「うん。早く行こ行こ!」
田口くんたちの背中を押し、駅前のロータリーを挟んだビルの五階にあるカラオケボックスを目指し、四人は歩き始めた。
「菜摘、また明日ね!」
振り向きざまに、陽気に手を振る薫に、ぎこちなく応える。
「あっ…うん。また明日」
去りゆく四人の後ろ姿を見送っていると、「じゃ、お先に」と頭上から声がした。
振り向くと、榊くんが下り電車のホーム階段へ向かって歩きだしていた。
「えぇっ!?」
薫たちと榊くんとの背中を交互に見渡し、慌てて榊くんの後を追った。
「薫、本当にいいの?一人で大丈夫?」
「うん。早く行こ行こ!」
田口くんたちの背中を押し、駅前のロータリーを挟んだビルの五階にあるカラオケボックスを目指し、四人は歩き始めた。
「菜摘、また明日ね!」
振り向きざまに、陽気に手を振る薫に、ぎこちなく応える。
「あっ…うん。また明日」
去りゆく四人の後ろ姿を見送っていると、「じゃ、お先に」と頭上から声がした。
振り向くと、榊くんが下り電車のホーム階段へ向かって歩きだしていた。
「えぇっ!?」
薫たちと榊くんとの背中を交互に見渡し、慌てて榊くんの後を追った。