Bizarre Witch~猟奇的な魔女~
そんな変な首の動きをしていたために、俺の視界はぐるぐる回っていたが、俺は見逃さなかった。


なにやら、アメリアがハッとして、足を組んでいたのを慌てて解いて、少々俯き加減でいそいそとソファーから腰を上げ、すぐ前の座布団に座りなおしたのを。


まぁよくもそんな酔ってしまいそうな光景の中でここまでアメリアの詳細な行動を捉えられたなと、自分に関心する。


それにしても、またもや意外な行動だなと思う。


自らそんな格好をしているのに、いざ見られると恥ずかしいのか?


そんな疑問が顔に出てしまっていたのだろうか、アメリアはほんの微かに頬を紅潮させて口を開いた。


「この格好好きでしてるわけじゃないわよ?これはアイツの趣味だから。……まさかこんな服を着せられるとは思わなかったから」


アメリアの後半、アイツという言葉に何やら憎しみを込めて言っているように聞こえた。


そんなことより、俺が見ちまったことには気付いていたらしい。


気付いてたとしても、んなこと言うなよ。余計恥ずかしくなる。


しばし、二人の間に微妙な空気が漂う。


なんかお見合いみたいだ、と、どうでもいいそんなことばかりを考えてしまう。


お見合いなんかしたこと無いが。


そして先に口を開いたのはアメリアだった。


「ふー、なんかアッツいわね。ここ。いじょうきしょう?」


と、アメリアは恥ずかしさで火照ったのを誤魔化すために妙な理由をつけて、演技丸出しでそう言う。

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