きゅん。
゛ガチャッ゛


「開けるよー!ッつかもう開けました!」


「…由美…?」


タッちゃんは、部屋の隅のベッドで布団をかぶり、
弱々しそうにこっちを見た。


「もー!ちょっと風邪引いたぐらいでダメージ受けすぎ!!」


「…うるせ…ケホッ」


タッちゃんは少し咳き込み、落ち着くと言った。


「なんで来たの?」


むっ…。


「そんな言い方無いでしょー!?先生に様子見てこいッて言われたから仕方なく来てあげてるのに…」


「え?そんな理由で部屋上がったの?」


「それ以外に何があんのよ?」


由美は首を傾げる。


「…俺、1年前とは違うから…」


タッちゃんの顔が近づいてきた…。


「え?ええ???」


あたしの思考が停止する。

そして、タッちゃんは、

「男の部屋に一人でのこのこ入ってくんなよ…」

と、あたしの耳元で呟くと、ふいに唇を重ねてきた。
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