初恋



それから健人はほぼ毎日

花壇を見張っていたが、聖美には会えずにいた。


また手紙を書いたが、それはずっと結んだままだった。



そしてようやく、聖美を見ることが出来たのは、11月になってからだった。


聖美のクラスを覗きに行くと、彼女が座っていた。
「百瀬」

「―健人君…」

少し痩せた様に見える。

「久しぶりだね」



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