初恋
2001年 二人の思い出
不器用な二人
健人は生まれて初めての幸せな日々を送っていた。
聖美は日に日に美しくなっていく。
そしてよく笑うようになっていった。
ますます健人は聖美に夢中になった。
「今日、サッカー部に入部届けだしたんだ。またボール拾いからだよ。めんどくさ」
「何言ってるの。中三の時は一年生の悪口言ってたくせに」
「何だよ、聖美、最近俺に冷たくね?前はあんなに優しかったのに」
「そう?気のせいじゃない?」
クスクス笑いながら、彼女は健人の手を握ってきた。
その度健人は心臓が高鳴る。
聖美は甘える様に健人に身を寄せていた。