初恋
「健人ー。今日部活何時まで?」
次の日、聖美はいつも通り接してくれていた。
「ーああ、今日遅いかも。試合あるし」
「待ってるよ」
「…いや、いいよ。遅いし、先帰ってて」
正直、どう接していいかわからなかった。
「…そう」
(結構落ち込むよなー…「いやっ」て…立ち直れねー)
部活が終わって、着替えて教室に戻ると、まだ聖美が待っていた。
「…聖美?」
彼女は健人の机で眠っていた。
(うわ…他の奴等より先に来て良かった~。あいつらがこの姿見たら何するか…)
彼女は無防備な顔で眠っている。
(やべー襲っちゃいそうだ…)
「おい、聖美!」
健人は聖美を起こした。
「…あ、健人?」
「何やってるんだよ。こんな時間まで!
先に帰れって言ったろ?」
「…でも、一緒に帰りたくて」