初恋


予想外の展開に健人は張り切ってロマンチックなムードでと思ったが、やはりグダグダだった。

ラブホテルに行くことになったが、場所がわからなく友人に電話で確認し、何とかホテルに着いたはいいが、お金が足りなくて入れなかった。

「俺んち来る?でも親がうるさいし…」

結局、聖美の家に健人が窓からこっそり入ることになった。


ようやく何とか聖美の部屋に入れた時は二人共ぐったりしてた。

「お父さんとお母さん、ようやく寝たみたい」

「…そっか」
(てゆーか、もー疲れて出来るかどうか…)

「何か変な感じ。健人が私の部屋にいるなんて…」聖美は変わらない笑顔を見せてくれた。

「でも、嬉しい」

「聖美…」

彼女の笑顔を見て、健人はさっきの疲れが吹き飛んだ。


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