初恋
2009年 別れ
現実
―眼を覚ますと、天井は自分のアパートだった。
(――また、夢か…)
缶ビールが転がっていた。
顔を洗い、健人は家を出た。
(―確か14時の電車で彼女とすれ違ったんだ。)
健人はいつも乗る駅の一つ先まで歩き、逆の電車に乗った。
多分、真ん中位に乗っていたはずだ。
また会えるとは限らないが、健人は電車に乗り、彼女を探した。
しかし、その日は何度探しても見つけられなかった。