ア・イ・シ・テ・ル


ナイフを引き抜き、床に投げる。


苦しいな。


悲しいな。


今度は、赤じゃない透明な斑点が広がる。


でも、透明の斑点は私の血液に消されていく。


朦朧な意識の中、私は彼の冷たい唇にキスをした。


そこからの記憶は、ない。


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