ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜

できればこの手を離したくなかった。




できることならこの手を握ったまま、


彼をどこかへ連れ去りたかった。




…けど、




ウシオの方が先に私の手を離したので、


私はそのまま彼の前から消えるしかなかった。




「さよなら…」




私はウシオに微笑むと、


彼に背を向け、そのまま袖へと歩き始めた。
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