ターニングポイント
そこからは完全に岩場だった。


手をつかないと登れないようなところもあり、俺はますます寡黙になった。


曲がり角ごとに休憩する人がいる。


俺たちも休み休み登っていった。


そうして約1時間。


9合5勺の2つ目の鳥居をくぐった。


とうとうここまできた。


「あとはこの階段を上がれば頂上よ!」


陶子さんの声も心なしか弾んで聞こえた。


俺は休みたがる体に鞭打って寄り掛かっていた岩から体を引きはがした。


そして、永遠とも思える階段を上りきり、とうとう頂上に着いた。



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