ターニングポイント
「いろいろ付き合ってくれたお礼に買ってあげる。
着たら、出てきてね」


陶子さんに押されて強引に試着室に入れられた俺はしぶしぶ着替えた。


彼氏のじゃなかったのか。


なんだかほっとしてる自分が妙だった。


着替えて試着室を出ると、陶子さんが店員さんと一緒に待ち構えていた。


「あ、いいじゃない。ね?」


陶子さんが店員さんに同意を求めると、店員さんも「よくお似合いです」と調子を合わせる。


「じゃあ、すそ上げをお願い」


陶子さんの指示で、店員さんが俺の足元でパンツの長さを合わせて印をつけはじめた。



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