ターニングポイント
ここからだと、背の高い背もたれの後姿しか見えないけど、ソファはかなり幅が狭く見えた。


「あそこに2人で座ったら、窮屈じゃない?」


俺がそう感想を言うと、陶子さんはくすくす笑い出した。


「だからいいのよ。
ぴったり密着して、ラブラブになれるってワケ。
背もたれが高くて後ろからは見られないし、隣の席ともずれて配置されてるから、キス位しても他の人からは見えないしね」


陶子さんはニヤニヤと俺の反応を窺うように答えた。


聞かなきゃよかった…



「ふうん」


俺は平静を装って関心なさそうに返事した。



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